恵子ママさん、私の次男に最後の処置を医師にお願い
したのは父親である私なのです。えつこと結婚して
彼女の膠原病がひどくなっていったのも私のせいなの
ですね。ず〜っとこれまでも。いまからも私はそんな
自分の原罪を背負って行く覚悟です。
でも、次男が廊下に座っている幻や、日々苦しんでい
るえつこを見ると、自分の業の深さにおののきます。
いっそのこと代わることが出来たらどんなに幸せで
しょう。でも、そんなことは出来ないのですね。
読経をしていても、内省してみても救われませんね。
出来ることを、そして自分以外のために出来ることだ
け考えつづける毎日なのです。